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トピックス(H2906)

JZK-MVP賞受賞

JZK:中小規模材料加工実践技術経営研究会
工業技術センター研究開発部ものづくり技術支援グループ菅原智明研究主査が、地場に根差した研究活動等を高く評価されJZK-MVP賞を受賞しました。

研究テーマ「光応用計測による魚類の鮮度評価技術の開発」

(写真)JZK-MVP賞を受賞した菅原研究主査

展示会に出展

第4回高機能金属展
日 時:平成29年4月5日(水)~7日(金)
場 所:東京ビッグサイト東館

展示品:水素吸蔵合金を利用した太陽追尾の実験機

水素吸蔵合金の試作などでご協力を頂いている(株)三徳様のご厚意で、北海道・函館市の委託研究で試作した「水素吸蔵合金を利用した自律駆動型太陽追尾の実験機」を展示しました。
高機能金属展は、金属材料や、その加工機械、分析・検査機器などに関する展示会です。3日間の来場者数は約67,000人で、(株)三徳様のブースに立ち寄られた多くの方にご覧頂きました。


(写真)展示の様子


太陽追尾システム説明パネル

平成29年度事業計画から

北海道立工業技術センターでは、地域企業の技術の高度化や新製品の開発を支援するため、研究開発、試験分析、技術相談、研修、技術情報提供、広報、函館地域産業化支援などの事業を行っています。今回は、平成29年度実施予定の事業計画の中から研究開発事業、函館地域産業化支援事業のテーマをご紹介します。

 

研究開発事業

北海道と函館市の補助を受け実施する研究開発事業は、地域企業の技術の高度化、新製品の起業化及び地域ニーズに即応した先端技術分野における応用技術の研究開発を推進することを目的としており、研究開発期間は、3~4年を目途としています。

 

 

分  野:ものづくり技術支援グループ
実施年度:平成29年度~平成31年度
テーマ :水素吸蔵合金アクチュエータの性能向上に関する研究
概  要:水素吸蔵合金アクチュエータ(以下、MHアクチュエータ)は、作動媒体に水素を用いる流体力アクチュエータの1種であり、放熱や加熱によって水素を可逆的に吸蔵・放出する水素吸蔵合金
(以下、合金)を駆動源に用いている。本研究では、MHアクチュエータの性能向上を目指す。

 

 

分  野:ものづくり技術支援グループ
実施年度:平成28年度~平成30年度
テーマ :地域産業向けワイヤレス技術プラットホームに関する調査研究
概  要:近年、ワイヤレス技術の発展に伴い、農・水産分野等でもワイヤレス技術の検討・導入が積極的に進められている。そこで、地域の中小企業がワイヤレス技術を導入した製品の研究開発が
効率的に進められるように、ワイヤレス素子やモジュールに関する情報や、実際の使い勝手等について調査・検討・整理に取り組む。

 

 

分  野:ものづくり技術支援グループ
実施年度:平成29年度~平成30年度
テーマ :導電性セラミックス材料の通電加工性に関する調査研究
概  要:導電性セラミックスや導電性金属間化合物に関する調査を行い、さらに放電及びワイヤカット加工性について調査を行うとともにその市場性や材料開発動向についても調査する。加工性や
加工条件の検討を行った後、応用展開に向けた適用範囲や適用の可能性調査も併せて行う。

 

 

分  野:応用技術支援グループ
実施年度:平成29年度~平成31年度
テーマ :耐寒冷地高分子材料開発のための調査
概  要:高分子材料は日用品から先端産業まで使用されているが、北海道の気候を考慮した寒冷地専用の樹脂はほとんど見られない。既存高分子材料の使用環境や種類、対応年数を調査し、経年劣
化以外の寒冷地特有の塩凍害劣化について調査、計測し本経常研究以降の寒冷地対応の高分子開発につなげる。

 

 

分  野:応用技術支援グループ
実施年度:平成27年度~平成29年度
テーマ :高誘電材料の作製プロセスに関する研究
概  要:無機エレクトロルミネッセンスの高輝度化を目指して、熱処理による誘電体粉末の誘電率向上について調査・検討を行い、得られた高誘電率の材料を用い、無機エレクトロルミネセンス
を作製し、その発光特性を調べる。

 

 

分  野:応用技術支援グループ
実施年度:平成29年度~平成31年度
テーマ :地域水産素材の高度乾燥技術に関する研究課題
概  要:昆布の収穫時期は約2か月半と短く、この期間中に収穫した昆布の状態・品質が著しく変化し、これに伴い昆布の乾燥状況も影響を受けるが十分把握できていない。昆布乾燥での省エネ化や
省力化の検討に必要な乾燥期間全域での状況把握と、乾燥操作や作業方法などの指標を構築する。

 

 

 

分  野:食産業技術支援グループ
実施年度:平成29年度~平成30年度
テーマ :食品微生物危害迅速評価技術の実用化検討
概  要:食品関連企業に向けて試作した迅速細菌検査法マルチ蛍光スペクトル分析FISHFCシステムを食品製造企業に持ち込み、現場での妥当性やニーズを調査する。また、培養併用FISH法による
迅速な酵母定量法を開発し迅速正確な酵母を含めた真菌定量法を構築する。

 

 

 

分  野:食産業技術支援グループ
実施年度:平成29年度~平成31年度
テーマ :水産物のにおい発生機序に関する研究開発
概  要: コンブ、イカ等をモデルとし、GCMSを用いてにおい成分分析と官能評価を行い、加工や品質劣化にともなうにおい成分の変化を定量的に評価し、他の水産物にも共通する基礎データを得
る。また、前処理や抽出・濃縮、GCやGCMSの分析条件を検討して、分析方法を確立する。

 

 

 

分  野:食産業技術支援グループ
実施年度:平成29年度~平成31年度
テーマ :地域特産物からの有用種の作出に関する研究開発
概  要:マコンブやマルメロを試料として用い、表現形の違いから有用種の可能性がある個体を探索し、それぞれの遺伝子情報を利用した簡易な選抜技術を開発するため、個体の識別や核酸クロマ
トグラフ法に利用できる遺伝子情報の取得について検討する。

 

 

 

分  野:食産業技術支援グループ
実施年度:平成27年度~平成29年度
テーマ :栄養機能情報を活用した道産水産資源の新需要創出に係わる研究開発
概  要:主にコンブを始めとした道産水産資源について、①新たな栄養機能成分を探索するための評価技術開発、②有用成分の特性評価、③生産利用条件がその特性に及ぼす影響に係る検討を行       うことにより、これまでに知られていない新たな食品科学的機能に基づく訴求点を探求して新需要の創出を図る。

 

 

地域産業化支援事業費

地域産業化支援事業は、函館地域において産学官の連携を推進し、大学や工業技術センターの技術シーズを地域企業へ移転することにより、新製品や創製や新事業の創出を目指すものである。

 

 

分  野:ものづくり技術支援グループ・応用技術支援グループ
実施年度:平成29年度~平成30年度
テーマ :魚介類の鮮度評価技術に関する支援研究
概  要:現在、鮮度指標として利用されているK値測定は精度が高く優れた方法であるが、測定に時間がかかる。一方、光学測定を用いると短時間に非破壊で魚介類の鮮度を測定できる。本研究で
は、函館地域の水産食品メーカーを対象に、鮮度測定・装置に関するニーズについて調査する。

 

 

平成29年度北海道立工業技術センター研究成果発表会開催

日 時:平成29年5月18日(木)13:30~19:00(交流会含む)
場 所:函館国際ホテル
参加者:159名

 

5月18日(木)函館国際ホテルにおいて工業技術センター研究成果発表会を開催しました。 三浦センター長の開会挨拶に続き、企業や大学との共同研究などの成果8題を発表しました。
発表会では、同時に「ボイル刻みアカモク等の試食」、「だしパック製品の試飲」、「天然昆布採取竿回しアシスト機」、「高効率配光制御型イカ釣り用プラズマ漁灯」等の展示や(地独)北海道立総合研究機構 食品加工研究センターの「道内食品工場から分離した低温性芽胞形成菌の性状」に関するポスターの展示が行われました。来場の皆様からは多くの質問や貴重な意見が寄せられ、今後の研究開発に生かされることが期待されます。引き続き開催した交流会にも、産学官から多数の皆様にご参加いただき、活発な情報交換が行われるなど、研究成果発表会は盛会裡に終了しました。

 

1.アカモクの利用特性と加工素材の開発
吉岡武也(食産業技術支援グループ)
アカモクは、カロテノイドなどの栄養機能が注目されている海藻(褐藻類)の一種です。函館 近郊に自生しているアカモクを材料に用いて、成分分析、利用特性の評価ならびに一次加工素材の開発を報告しました。

 

2.未利用海藻ダルスの特性研究とそれを通した地域海藻資源の新たな利用価値創造の試み
木下康宣(食産業技術支援グループ)
道南は海藻資源に恵まれた地域の一つですが、早くからコンブ産業が形成されたためか、現在の生産利用環境はやや硬直した感があります。本発表では、ダルスの特性研究で得られた知見を概説すると共に、これを基に構築される地域海藻資源の新たな活用概念を提案しました。

 

3. 駒ヶ岳の軽石を利用した水産塩干品の製造方法に関する研究開発
清水健志(食産業技術支援グループ)、下野功(ものづくり技術支援グループ)
道南地域には活火山の北海道駒ヶ岳があり、噴火により堆積した吸水性の高い軽石が豊富に存在しています。本発表では、軽石を利用した低温下での水産塩干品の製造方法について検討したので紹介しました。

 

4.「昆布たっぷりのだしパック」製品の技術開発と商品化への取り組み
小西靖之(応用技術支援グループ)
函館真昆布をいかした「だしパック」製品の開発を目的に、だし原料の粒度、割合、パック材料などの設計を行い、おいしさを向上させた製品化技術を作り、それらを地域企業に公開し商品化支援など行い、これらの取り組みについて紹介しました。

 

5.食品の異物検査手法に関する研究 ~3点視法と疑似マッピング法~
青木央(食産業技術支援グループ)
主には食品のクレームから、異物検査の手法として大事な生物顕微鏡観察と赤外分光分析法について、その技術を紹介しながら、発展的な応用を試行した2つの手法について研究開発した事例を述べました。

 

6.光による魚介類の鮮度評価技術に関する研究開発
菅原智明(ものづくり技術支援グループ)
北海道の新鮮で美味しい水産物を消費者に提供するため、漁獲・流通・販売において、簡便迅速で客観的な鮮度評価方法が求められています。魚介類が持つ蛍光物質に注目し、その蛍光強度の時間変化を指標とした鮮度評価技術について報告しました。

 

7.食品用ブライン凍結試作装置の実験的評価
村田政隆(ものづくり技術支援グループ)、広川正記(上加冷機工業株式会社)
近年、小ロット向け食品凍結装置の需要が高まっています。本発表では、地域企業が開発した小ロット向けブライン液浸漬型凍結装置により凍結した食品を、空冷凍結品と比較することにより評価した結果について報告しました。

 

8.自律駆動型窓開閉装置用水素吸蔵合金アクチュエータの開発
松村一弘(ものづくり技術支援グループ)
水素吸蔵合金は温度変化すると放出水素圧力も変化します。この特性を使う水素吸蔵合金アクチュエータを駆動源に用いれば、温度差をエネルギーとし無電源で換気窓を自動開閉できます。このアクチュエータの試作と恒温槽実験について報告しました。

(写真左)開会の挨拶をする工業技術センター長 三浦汀介
(写真右)上加冷機工業株式会社 広川正記氏(右) と工業技術センター研究主任村田政隆(左)


(写真)試食・試飲の様子