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トピックス(H3006)

展示会に出展

第7回世界料理学会 in HAKODATE「北海道・青森県食材見本市」

日 時:平成30年4月24日(火)10:00~15:00

場 所:五稜郭タワーアトリウム

 

北海道と青森県の水産物販会社や農園など30社が、国内外から参加した料理人らに地域産品をアピールし、地元産品の販路拡大を図ることを目的に開催されました。 当財団は、はこだて雇用創造推進協議会委託事業の一環で取り組んだ「昆布たっぷりだし」関連製品の展示と試飲を行いました。昨年10月から製品化・販売を開始した、(株)舘花商店、(株)スリーウィッシーズカンパニー、南かやべ漁業協同組合、(株)函館風味工房などの4社のものを加え函館市内の6社の「昆布たっぷりのだしパック」製品や、「昆布たっぷりのだし醤油の素」製品の展示紹介を行いました。来場者からは、本物素材を用いている「昆布たっぷりのだし」製品に、多くの方より高い評価を頂きました。

(写真)「北海道・青森県食材見本市の様子」

 

平成30年度事業計画から

北海道立工業技術センターでは、地域企業の技術の高度化や新製品の開発を支援するため、研究開発、試験分析、技術相談、研修、技術情報提供、広報、函館地域産業化支援などの事業を行っています。今回は、平成30年度実施予定の事業計画の中から研究開発事業、函館地域産業化支援事業のテーマをご紹介します。

 

 

研究開発事業

 

北海道と函館市の補助を受け実施する研究開発事業は、地域企業の技術の高度化、新製品の起業化及び地域ニーズに即応した先端技術分野における応用技術の研究開発を推進することを目的としており、研究開発期間は、3~4年を目途としています。

 

分  野:ものづくり技術支援グループ

実施年度:平成29年度~平成31年度

テーマ:水素吸蔵合金アクチュエータの性能向上に関する研究

概  要:水素吸蔵合金アクチュエータ(以下、MHアクチュエータ)は、作動媒体に水素を用いる流体力アクチュエータの1種であり、放熱や加熱によって水素を可逆的

に吸蔵・放出する水素吸蔵合金(以下、合金)を駆動源に用いている。本研究では、MHアクチュエータの性能向上を目指す。

 

 

分  野:ものづくり技術支援グループ

実施年度:平成28年度~平成30年度

テーマ:地域産業向けワイヤレス技術プラットホームに関する調査研究

概  要:近年、ワイヤレス技術の発展に伴い、農・水産分野等でもワイヤレス技術の検討・導入が積極的に進められている。そこで、地域の中小企業がワイヤレス技

術を導入した製品の研究開発が効率的に進められるように、ワイヤレス素子やモジュールに関する情報や、実際の使い勝手等について調査・検討・整理に取り組む。

 

 

分  野:ものづくり技術支援グループ

実施年度:平成30年度~平成32年度

テーマ:スパッタ法による薄膜作製技術の研究

概  要:地元企業が開発した卓上型スパッタ装置を用い、酸化物、窒化物といった材料について成膜条件の検討を行う。次に、成膜条件と薄膜構造及び光学的特性と

の関連性を評価する。その後、スパッタ法の特徴を把握し、薄膜の特性向上を図ると共に、函館地域の光学部品を製造する企業への応用展開について検討する。

 

分  野: 応用技術支援グループ

実施年度:平成29年度~平成30年度

テーマ:導電性セラミックス材料の通電加工性に関する調査研究

概  要:導電性セラミックスや導電性金属間化合物に関する調査を行い、さらに放電及びワイヤカット加工性について調査を行うとともにその市場性や材料開発動向

についても調査する。加工性や加工条件の検討を行った後、応用展開に向けた適用範囲や適用の可能性調査も併せて行う。

 

 

 

分  野:応用技術支援グループ

実施年度:平成29年度~平成31年度

テーマ:耐寒冷地高分子材料開発のための調査

概  要:高分子材料は日用品から先端産業まで使用されているが、北海道の気候を考慮した寒冷地専用の樹脂はほとんど見られない。既存高分子材料の使用環境や種

類、対応年数を調査し、経年劣化以外の寒冷地特有の塩凍害劣化について調査、計測し本経常研究以降の寒冷地対応の高分子開発につなげる。

 

 

 

分  野:応用技術支援グループ

実施年度:平成29年度~平成31年度

テーマ:地域水産素材の高度乾燥技術に関する研究課題

概  要:昆布の収穫時期は約2か月半と短く、この期間中に収穫した昆布の状態・品質が著しく変化し、これに伴い昆布の乾燥状況も影響を受けるが十分把握できてい

ない。昆布乾燥での省エネ化や省力化の検討に必要な乾燥期間全域での状況把握と、乾燥操作や作業方法などの指標を構築する。

 

 

 

分  野:食産業技術支援グループ

実施年度:平成29年度~平成30年度

テーマ:食品微生物危害迅速評価技術の実用化検討

概  要:食品関連企業に向けて試作した迅速細菌検査法マルチ蛍光スペクトル分析FISHFCシステムを食品製造企業に持ち込み、現場での妥当性やニーズを調査す

る。また、培養併用FISH法による迅速な酵母定量法を開発し迅速正確な酵母を含めた真菌定量法を構築する。

 

 

 

分  野:食産業技術支援グループ

実施年度:平成29年度~平成31年度

テーマ:水産物のにおい発生機序に関する研究開発

概  要: コンブ、イカ等をモデルとし、GCMSを用いてにおい成分分析と官能評価を行い、加工や品質劣化にともなうにおい成分の変化を定量的に評価し、他の水産

物にも共通する基礎データを得る。また、前処理や抽出・濃縮、GCやGCMSの分析条件を検討して、分析方法を確立する。

 

 

 

分  野:食産業技術支援グループ

実施年度:平成29年度~平成31年度

テーマ:地域特産物からの有用種の作出に関する研究開発

概  要:マコンブやマルメロを試料として用い、表現形の違いから有用種の可能性がある個体を探索し、それぞれの遺伝子情報を利用した簡易な選抜技術を開発する

ため、個体の識別や核酸クロマトグラフ法に利用できる遺伝子情報の取得について検討する。

 

 

 

分  野:食産業技術支援グループ

実施年度:平成30年度~平成32年度

テーマ:栄養知覚情報を活用した地域食資源の利用性向上に係る研究

概  要:食品には、体を作りエネルギーを生み出すための栄養機能(一次機能)、味や香りなどの嗜好性を満たしてくれる感覚機能(二次機能)、体の調子を整えて

健康状態を良好なものにしてくれる生体調節機能(三次機能)があると言われている。この内、本研究では一次・二次機能に係る知見集積を進め、それが利用加工の場

面で受ける影響を理解することによって、これまでに気付いていない魅力・価値を整理・提案する。

 

 

地域産業化支援事業費

 

 地域産業化支援事業は、函館地域において産学官の連携を推進し、大学や工業技術センターの技術シーズを地域企業へ移転することにより、新製品や創製や新事業の創出を目指すものである。

 

分  野:ものづくり技術支援グループ・応用技術支援グループ

実施年度:平成29年度~平成30年度

テーマ:魚介類の鮮度評価技術に関する支援研究

概  要:現在、鮮度指標として利用されているK値測定は精度が高く優れた方法であるが、測定に時間がかかる。一方、光学測定を用いると短時間に非破壊で魚介類

の鮮度を測定できる。本研究では、函館地域の水産食品メーカーを対象に、鮮度測定・装置に関するニーズについて調査する。

 

平成30年度北海道立工業技術センター研究成果発表会開催

日 時:平成30年5月17日(木)13:30~17:00

場 所:フォーポイントバイシェラトン函館

参加者:167名

 

5月17日(木)フォーポイントバイシェラトン函館において工業技術センター研究成果発表会を開催しました。三浦センター長の開会挨拶に続き、企業や大学との共同研究などの成果8題を発表しました。発表会では、同時に「昆布たっぷりのだし粉」を使った試食品、春採り真昆布スティック、こんぶの酢の物の試食や定置網漁向けアザラシ用忌避装置(レプリカ)、昆布毛取り機の展示や(地独)北海道立総合研究機構 食品加工研究センターの「ホタテ外套膜を原料としたスナック及び調味料の開発」に関するポスターの展示を行いました。来場の皆様からは多くの質問や貴重な意見が寄せられ、今後の研究開発に生かされることが期待されます。引き続き開催した交流会にも、多数の皆様にご参加いただき、活発な情報交換が行われるなど、研究成果発表会は盛会裏に終了しました。

 

*****研究成果発表会プログラム*****

1.ゼニガタアザラシの忌避装置に関する実験的検証

村田政隆(ものづくり技術支援グループ)、井筒慶汰(株式会社仁光電機)

一昨年度、希少種であるゼニガタアザラシによる定置網漁の食害低減を図るには、超音波が有効であるとの検証結果を報告した。今年度は、忌避技術の装置化および実際の定置網で実施した忌避効果の検証結果等について進捗報告した。

 

2.マスク型ワイヤレス呼吸リハビリ・トレーニングシステムの要素技術開発

松本陽斗(ものづくり技術支援グループ)

呼吸機能改善や運動能力向上等には呼吸法のトレーニングが有効であり、その指標となる呼吸量を簡便に測定できる機器が求められている。本発表では、呼吸トレーニングマスク “ReBNA”用ワイヤレス呼吸量センサの各種技術開発及び検証内容について報告した。

 

3. 函館真昆布の美味しさを活かした「だし関連製品」の開発と商品化の取り組み

小西靖之(応用技術支援グループ)

函館真昆布を活用した製品開発を行い、「だしパック」や「だし醤油の素」、「だしオイル」など技術開発・技術公開を行い製品化に取り組んだ。またロゴマークの制作、研究会の設立、展示会等での販売促進なども行った。これらの取り組みの概要を紹介した。

 

4.プラズマ灯を用いた低消費電力型イカ釣り漁灯の開発

高橋志郎(応用技術支援グループ)、柏谷和仁(株式会社仁光電機)

高輝度で高演色性、発光部のサイズが極めて小さく、配光制御が容易であるプラズマ灯を用いて、一次産業用途を目的とした灯具の開発を行った。本発表では、函館の主力漁業であるイカ釣り用の漁灯開発について、当センターの取り組みを中心に紹介した。

 

5.北海道駒ヶ岳の軽石を活用した魚の塩干加工品「軽石干し」の開発と商品化

~鹿部町の資源で新たな特産品を目指して~

清水健志(食産業技術支援グループ)、鈴木昌志(鹿部町製品開発研究会)

北海道駒ヶ岳の麓に位置する鹿部町には、過去の火山噴火で堆積した吸水性の高い軽石が豊富に存在する。本発表では、この軽石を活用した塩干加工品「軽石干し」の開発と商品化について、鹿部町製品開発研究会と取り組みを紹介した。

 

6.海藻が有する新たな食品科学的機能の探索

~コンブの粘りが味の持続性に及ぼす影響~

木下康宣(食産業技術支援グループ)

コンブはこれまで、芳醇な旨味を有するが故に「美味しさ」を最大の価値とする利用がなされてきた。しかし、今後は新たな特性を探り、「健康に寄与する美味しさ」へと変換を図ることも重要である。本発表では、最近の研究で分かってきた呈味性保持機能を紹介した。

 

7.ダッタンソバ道産品種「満天きらり」の食品加工におけるルチン・ケルセチン含量調節法の

開発とその食品機能性

大坪雅史(食産業技術支援グループ)

ダッタンソバ道産品種「満天きらり」は、苦みが少なくルチン分解酵素活性が低いためルチンを豊富に含む食品を製造できることを特長とする。我々は、演題の調節法を開発し、ルチン・ケルセチンの各々の食品機能性を標的とする食品加工の可能性を見出した。

 

8.スラリーアイスを用いた北海道産鮮魚の高鮮度流通

吉岡武也(食産業技術支援グループ)

スラリーアイスは魚を急速に冷却するほかに、鮮度保持に有効なスーパーチリング温度帯を安定して維持する機能もある。スラリーアイスを利用して、北海道産の鮮魚を高鮮度で海外などに輸送する取り組みを紹介した。

(写真左)研究成果発表会の様子

(写真右)鹿部町製品開発研究会 鈴木昌志氏(右)と工業技術センター研究主査 清水健志

(写真)試食・展示の様子