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令和5年度北海道立工業技術センター研究成果発表会の開催報告
令和5年度北海道立工業技術センター研究成果発表会の開催報告
日 時: 2023年9月27日(水)14:00~17:00
会 場: プレミアホテル-CABIN PRESIDENT-函館
参加者: 73名
当財団は、プレミアホテル-CABIN PRESIDENT-函館において、北海道立工業技術センターの研究成果発表会を開催しました。安井センター長の開会挨拶に続き、企業や大学との共同研究などの成果5題を発表しました。また、会場内では、全18テーマの研究成果について、ポスターの展示・説明を行いました。来場の皆様からは多くの質問や貴重な意見が寄せられ、今後の研究開発に生かされることが期待されます。引き続き開催した交流会にも、多数の皆様にご参加いただき、活発な情報交換が行われるなど、研究成果発表会は盛会裏に終了しました。
*****研究成果発表会プログラム*****
1.スーパーチリングによる水産物の鮮度保持効果の検証
発表者: 緒方由美(食産業支援グループ)
生鮮水産物の鮮度保持期間を延長する技術を開発するため、スーパーチリングによる生鮮水産物の鮮度保持効果について検証しました。天然ブリを対象とし、科学分析や官能評価など多面的分析により評価した結果を紹介しました。
2.PCRによる函館産ダルス識別法の開発
発表者: 清水健志(食産業支援グループ)
地域食資源のブランド力の強化を目的に、産地の証明に利用できる科学的手法の開発を進めています。本研究ではダルスについて、DNA増幅法であるPCRを利用した函館産と海外産の識別法の開発についての取組内容を紹介しました。
3.だしの品質を向上できる乾燥コンブ加工技術の検討 ~加熱・加湿による効果~
発表者: 塩原愛理(函館マリカルプロ推進室)
コンブだしの品質向上を目的に、乾燥コンブへ加熱加工や高湿度加工などを行い、品質や抽出性の確認のためにグルタミン酸濃度や粘性の評価を行いました。本発表では、加工条件の違いによる、だしの評価結果を紹介しました。
≪パネル・成果品の展示≫
全18テーマについて、ポスター展示を行いました。
4.食料品製造業向けF値ロガーの開発
発表者: 村田政隆(ものづくり支援グループ)
西谷彪太(サンテクノ(株)函館R&Dセンター)
レトルト等の常温保存食品では、安全性を担保するため、加熱処理における食品内部の温度や殺菌効力(F値)の記録・保存が重要となります。本発表では、既存のレトルト設備にも使用できるF値ロガー開発の取り組みを紹介しました。
5.紙で作った使い捨てフィンガー部を有するロボットハンドに関する研究
発表者: 高橋滉平(ものづくり支援グループ)
食料品製造業のロボット導入では、衛生管理や多岐にわたる食材への対応性等が障壁のひとつになる。本発表では、安価で使い捨て可能な単純形状の紙製ロボットハンドの概要と把持特性の検証結果について紹介しました。