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平成30年度北海道立工業技術センター研究成果発表会開催

日 時:平成30年5月17日(木)13:30~17:00

場 所:フォーポイントバイシェラトン函館

参加者:167名

 

5月17日(木)フォーポイントバイシェラトン函館において工業技術センター研究成果発表会を開催しました。三浦センター長の開会挨拶に続き、企業や大学との共同研究などの成果8題を発表しました。発表会では、同時に「昆布たっぷりのだし粉」を使った試食品、春採り真昆布スティック、こんぶの酢の物の試食や定置網漁向けアザラシ用忌避装置(レプリカ)、昆布毛取り機の展示や(地独)北海道立総合研究機構 食品加工研究センターの「ホタテ外套膜を原料としたスナック及び調味料の開発」に関するポスターの展示を行いました。来場の皆様からは多くの質問や貴重な意見が寄せられ、今後の研究開発に生かされることが期待されます。引き続き開催した交流会にも、多数の皆様にご参加いただき、活発な情報交換が行われるなど、研究成果発表会は盛会裏に終了しました。

 

*****研究成果発表会プログラム*****

1.ゼニガタアザラシの忌避装置に関する実験的検証

村田政隆(ものづくり技術支援グループ)、井筒慶汰(株式会社仁光電機)

一昨年度、希少種であるゼニガタアザラシによる定置網漁の食害低減を図るには、超音波が有効であるとの検証結果を報告した。今年度は、忌避技術の装置化および実際の定置網で実施した忌避効果の検証結果等について進捗報告した。

 

2.マスク型ワイヤレス呼吸リハビリ・トレーニングシステムの要素技術開発

松本陽斗(ものづくり技術支援グループ)

呼吸機能改善や運動能力向上等には呼吸法のトレーニングが有効であり、その指標となる呼吸量を簡便に測定できる機器が求められている。本発表では、呼吸トレーニングマスク “ReBNA”用ワイヤレス呼吸量センサの各種技術開発及び検証内容について報告した。

 

3. 函館真昆布の美味しさを活かした「だし関連製品」の開発と商品化の取り組み

小西靖之(応用技術支援グループ)

函館真昆布を活用した製品開発を行い、「だしパック」や「だし醤油の素」、「だしオイル」など技術開発・技術公開を行い製品化に取り組んだ。またロゴマークの制作、研究会の設立、展示会等での販売促進なども行った。これらの取り組みの概要を紹介した。

 

4.プラズマ灯を用いた低消費電力型イカ釣り漁灯の開発

高橋志郎(応用技術支援グループ)、柏谷和仁(株式会社仁光電機)

高輝度で高演色性、発光部のサイズが極めて小さく、配光制御が容易であるプラズマ灯を用いて、一次産業用途を目的とした灯具の開発を行った。本発表では、函館の主力漁業であるイカ釣り用の漁灯開発について、当センターの取り組みを中心に紹介した。

 

5.北海道駒ヶ岳の軽石を活用した魚の塩干加工品「軽石干し」の開発と商品化

~鹿部町の資源で新たな特産品を目指して~

清水健志(食産業技術支援グループ)、鈴木昌志(鹿部町製品開発研究会)

北海道駒ヶ岳の麓に位置する鹿部町には、過去の火山噴火で堆積した吸水性の高い軽石が豊富に存在する。本発表では、この軽石を活用した塩干加工品「軽石干し」の開発と商品化について、鹿部町製品開発研究会と取り組みを紹介した。

 

6.海藻が有する新たな食品科学的機能の探索

~コンブの粘りが味の持続性に及ぼす影響~

木下康宣(食産業技術支援グループ)

コンブはこれまで、芳醇な旨味を有するが故に「美味しさ」を最大の価値とする利用がなされてきた。しかし、今後は新たな特性を探り、「健康に寄与する美味しさ」へと変換を図ることも重要である。本発表では、最近の研究で分かってきた呈味性保持機能を紹介した。

 

7.ダッタンソバ道産品種「満天きらり」の食品加工におけるルチン・ケルセチン含量調節法の

開発とその食品機能性

大坪雅史(食産業技術支援グループ)

ダッタンソバ道産品種「満天きらり」は、苦みが少なくルチン分解酵素活性が低いためルチンを豊富に含む食品を製造できることを特長とする。我々は、演題の調節法を開発し、ルチン・ケルセチンの各々の食品機能性を標的とする食品加工の可能性を見出した。

 

8.スラリーアイスを用いた北海道産鮮魚の高鮮度流通

吉岡武也(食産業技術支援グループ)

スラリーアイスは魚を急速に冷却するほかに、鮮度保持に有効なスーパーチリング温度帯を安定して維持する機能もある。スラリーアイスを利用して、北海道産の鮮魚を高鮮度で海外などに輸送する取り組みを紹介した。

(写真左)研究成果発表会の様子

(写真右)鹿部町製品開発研究会 鈴木昌志氏(右)と工業技術センター研究主査 清水健志

(写真)試食・展示の様子

 

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