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令和2年度「北海道新技術・新製品開発賞」大賞受賞
当センターが技術支援を行った、株式会社丸善納谷商店の新規海外市場開拓を可能にするヨウ素制御乾燥昆布が、令和2年度北海道新技術・新製品開発賞(主催北海道)の大賞(食品部門)を受賞しました。
以下北海道ホームページより抜粋
・制度の概要
北海道では本道工業等の技術開発を促進し、新産業の創出や既存産業の高度化を図るため、平成10年から道内の中小企業者等が開発した優れた新技術・新製品に対し北海道新技術・新製品開発賞表彰を行ってきました。これまで、食品加工や機械金属などのものづくり分野で、特色ある技術や製品を表彰しています。
・表彰の対象
表彰年度の前々年度以降に開発や商品化された、新規性、独創性が高い新技術・新製品
(その一部を構成する原材料や部品、中間製品を含みます。)
■■食品部門 大賞■■
株式会社丸善納谷商店
- 新技術・新製品名
新規海外市場開拓を可能にするヨウ素制御乾燥昆布
- 新技術・新製品の概要、特徴
・オーストラリアやEU諸国で設けられている、輸入乾燥海藻のヨウ素含有量の規制値に対応した乾燥昆布。
・昆布のヨウ素含有量を制御する特殊製法を開発し、海外市場への輸出を可能にしたもの。
- 推薦団体
公益財団法人函館地域産業振興財団
*****工業技術センター 研究開発部 食産業技術支援グループ 木下研究主査コメント*****
昆布は、我国の食文化を形成してきた大切な食材の一つです。また、国産昆布の9割が北海道で生産されていることから、昆布は本道にとって最も重要な水産資源の一つということができます。しかしながら、その生産量は近年、資源の減少や着業者の高齢化により、最生産期の半分にまで落ち込んでいることが知られます。こうした中、本製品は推薦企業の調査分析により海外に新規市場があること、またその獲得のために解決すべき課題があることが整理され、地域の
漁業団体や公設試験研究機関との連携により産業的・技術的解決が図られて生み出された新製品です。この製品が開発されて実輸出が始まったことは、拡大が期待される海外市場の獲得に大きく貢献するものとして、注目に値します。また、当該技術が生昆布を利用するものであることから、乾燥を伴わないことによる漁業者の労働負荷軽減等の副次効果も期待され、今後の持続的生産にも貢献し得る意義深い活動と考えます。
(写真)10月27日に北海道庁で行われた表彰式の様子
写真:北海道提供