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令和5年12月号

工業技術センターのご活用について

工業技術センターでは、様々な技術支援を行っております。

新製品の開発などで、技術的なお困り事はありませんか?

新技術や新製品の開発にあっては、加工原料の特性評価、設備に応じた製造技術開発、試作品の品質や保存性の確認といった、多くの技術的検討課題が生じます。また、日々の製造業務の中では、製品に含まれるはずのないもの(異物)が検出されるような例もあるかと思いますが、これらへの対応においても、幅広い角度からの観察評価が求められるのが一般的です。

工業技術センターには、北海道により導入された、多くの加工機器や分析機器が設置されております。また、多様な技術課題に対応できるよう、機械・電子・IT、材料、プロセス、食品、バイオテクノロジーといった幅広い分野に亘って様々な研究開発業務を行っており、異物の相談対応などにも多くの経験があります。

こんな技術や製品を開発できないか、あるいは、通常と異なるものが見受けられるが何だろうといったご相談などがあれば、是非お気軽にご連絡ください。お待ちしております。

 

【お問い合わせ】 研究開発部 木下 TEL(0138)34-2600

トピックス

【視察受入】JICA × 北海道大学水産科学研究院による視察受入

「水産資源の持続的利用とバリューチェーン開発コース」

日 時:令和5年9月7日(木)10:00-12:00

これまでの工業技術センターの水産加工に関する取組みとして、スーパーチリングによる鮮度保持技術や生鮮魚類の科学的鮮度指標「K値」の日本農林規格(JAS)採用、地域連携による技術開発事例等を紹介し、館内見学を行いました。

 

令和5年度北海道立工業技術センター研究成果発表会の開催報告

令和5年度北海道立工業技術センター研究成果発表会の開催報告

日 時: 2023年9月27日(水)14:00~17:00

会 場: プレミアホテル-CABIN PRESIDENT-函館

参加者: 73名

 

当財団は、プレミアホテル-CABIN PRESIDENT-函館において、北海道立工業技術センターの研究成果発表会を開催しました。安井センター長の開会挨拶に続き、企業や大学との共同研究などの成果5題を発表しました。また、会場内では、全18テーマの研究成果について、ポスターの展示・説明を行いました。来場の皆様からは多くの質問や貴重な意見が寄せられ、今後の研究開発に生かされることが期待されます。引き続き開催した交流会にも、多数の皆様にご参加いただき、活発な情報交換が行われるなど、研究成果発表会は盛会裏に終了しました。

 

*****研究成果発表会プログラム*****

 

1.スーパーチリングによる水産物の鮮度保持効果の検証

発表者: 緒方由美(食産業支援グループ)

生鮮水産物の鮮度保持期間を延長する技術を開発するため、スーパーチリングによる生鮮水産物の鮮度保持効果について検証しました。天然ブリを対象とし、科学分析や官能評価など多面的分析により評価した結果を紹介しました。

 

2.PCRによる函館産ダルス識別法の開発

発表者: 清水健志(食産業支援グループ)

地域食資源のブランド力の強化を目的に、産地の証明に利用できる科学的手法の開発を進めています。本研究ではダルスについて、DNA増幅法であるPCRを利用した函館産と海外産の識別法の開発についての取組内容を紹介しました。

 

3.だしの品質を向上できる乾燥コンブ加工技術の検討 ~加熱・加湿による効果~

発表者: 塩原愛理(函館マリカルプロ推進室)

コンブだしの品質向上を目的に、乾燥コンブへ加熱加工や高湿度加工などを行い、品質や抽出性の確認のためにグルタミン酸濃度や粘性の評価を行いました。本発表では、加工条件の違いによる、だしの評価結果を紹介しました。

 

≪パネル・成果品の展示≫

全18テーマについて、ポスター展示を行いました。

  

4.食料品製造業向けF値ロガーの開発

発表者: 村田政隆(ものづくり支援グループ)

西谷彪太(サンテクノ(株)函館R&Dセンター)

レトルト等の常温保存食品では、安全性を担保するため、加熱処理における食品内部の温度や殺菌効力(F値)の記録・保存が重要となります。本発表では、既存のレトルト設備にも使用できるF値ロガー開発の取り組みを紹介しました。

 

5.紙で作った使い捨てフィンガー部を有するロボットハンドに関する研究

発表者: 高橋滉平(ものづくり支援グループ)

食料品製造業のロボット導入では、衛生管理や多岐にわたる食材への対応性等が障壁のひとつになる。本発表では、安価で使い捨て可能な単純形状の紙製ロボットハンドの概要と把持特性の検証結果について紹介しました。

 

 

 

 

 

各種展示会への出展報告

北洋銀行ものづくりサスティナフェア2023への出展報告

日  程:令和5年7月20日(木)

場  所:アクセスサッポロ(札幌市)

来場者数:約4,000名

本展示商談会は、北海道におけるものづくり産業の持続的発展に向け、道内企業をはじめ、大学、高専、研究機関等136企業・団体が出展しています。

当財団から、北海道立工業技術センターの共同研究等で開発した2つの成果品について、パネル等を用いて紹介いたしました。

 

(会場の様子)

 

北洋銀行インフォメーションバザールへの出展報告

日  程:令和5年8月31日(木)~9月1日(金)

場  所:池袋サンシャインシティワールドインポートマートビル4F(東京都)

来場者数:約3,000名(開催2日間合計)

本商談会は、道産食材を首都圏に向けて紹介し、首都圏市場における販売ルートの開拓や販路拡大を目指す企業が参加しています。参加企業には、商品開発に向けたニーズ収集、首都圏バイヤーとのネットワーク構築などに繋がる実践的な商談会となっています。

当財団は、㈱ヱビスパック、昭和製菓㈱、㈲末廣軒の出展を支援しました。

(会場の様子)

 

道内ものづくり企業のための先端技術人材育成フォーラムin函館 出展報告

日 時:令和5年10月12日(木)

場 所:プレミアホテル -CABIN PRESIDENT-函館

主 催:函館市、ノーステック財団

当財団は、工業技術センターのロボット・IoT関連の技術開発成果を展示し、工業技術センターの利用促進を図るため、本フォーラムに出展しました。

 

 

(展示会場の様子)

 

ビジネスEXPO2023への出展報告

日  程:令和5年11月9日(木)~10日(金)

場  所:アクセスサッポロ(札幌市)

来場者数:22,942名(開催2日間合計)

北海道ビジネスEXPOは、今年で第37回目の開催となり“【進化と革新】10倍速の変化時代へ ~動き出す北海道~”をテーマに、北海道の課題解決につながるような魅力あふれる製品・サービス・研究成果について情報発信する北海道最大級のイベントです。

当財団が設置する「はこだてビジネス交流ゾーン」に、函館地域の企業と函館市産業支援センターとともに出展し、来場者の皆様に展示品を説明しました。

開催初日、当ゾーンに出展された上加冷機工業さまのブースには、鈴木知事や秋元札幌市長など、ご来賓の皆様が視察に訪れました。

 

公益財団法人函館地域産業振興財団(はこだてビジネス交流ゾーン)

・上加冷機工業

・アクトシステムズ

・グローバル・コミュニケーションズ

・函館酸素

・タイヨー製作所

・函館市産業支援センター

・北海道立工業技術センター

 

 

 

一般技術研修会の開催報告

「ChatGPTを活用したIoT入門講座」

日 時: 令和5年9月13日(水)13:15-17:00

会 場: 北海道立工業技術センター 会議室

講 師: 株式会社飛雁 代表取締役 福田 和宏 氏

参加者: 12名

 

DXの実現に向け、様々なマイコン製品に関する書籍を執筆されている株式会社飛雁の福田和宏氏を講師としてお招きし、代表的なマイコンボードであるRaspberry Piと生成系AIであるChatGPTを活用したシステム開発技術等の習得を目的とした研修会を、以下の内容で実施しました。

 

・Raspberry PiおよびChatGPTの概要(座学)

座学では、Raspberry PiやChatGPTの概要について紹介し、IoTシステムの実現に向けたRaspberry PiとChatGPTの活用手法等について詳細な説明を行いました。

 

・温湿度センサや照度センサ等の利活用手法の説明(実習)

実習では実際に参加者がChatGPTを用いたプログラミングや、Raspberry Piの操作、ブレッドボードによる配線等を行い、システム開発技術の習得を行いました。

 

昨今注目度が向上しているChatGPTを有効に活用しながら参加者が熱心に電子工作や電子機器の制御に関する課題に取り組んでいる様子が伺えました。参加者からは、「有益な知見が得られた」等の意見が多く伺え、大変有意義な研修会が開催できました。

  

 

 

「非加熱喫食調理済食品(RTE食品)のリステリア食中毒の危害と対策」

日 時: 令和5年10月6日(金)14:30-17:00

講 師: ネオジェンジャパン株式会社 マーケティング部 牧野 晃基氏

日本細菌検査株式会社 営業部 営業企画課 福井 康太氏

会 場: 北海道立工業技術センター 会議室

参加者: 18名

 

リステリアは、自然界に広く分布している食中毒菌で、海外では集団食中毒の事例が多数報告されています。我が国では、本菌が食中毒の原因として特定された事例は多くありませんが、喫食前に加熱を行なわない調理済み食品(Ready to eat ; RTE食品)における本菌の汚染実態は米国諸国と同等レベルであるといわれ、生イカ珍味やタラコ、ナチュラルチーズなど、函館を代表する加工食品も例外ではありません。

本研修では、ネオジェンジャパン株式会社 牧野晃基氏と日本細菌検査株式会社 福井康太氏をお招きし、国内外におけるリステリア食中毒の実態や潜伏事例について紹介するとともに、食品製造工場におけるリステリア環境モニタリングの実施方法について研修を行ないました。参加者からは、「リステリアに関する研修会は珍しいため、大変勉強になった」、「自社工場でもリステリア環境モニタリングを検討したい」等の意見が聞かれ、大変有意義な研修会でした。

 

 

 

 

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(写真左)会議室 (写真右)研修室

使用料金:会議室1時間につき2,750円  研修室1時間につき1,750円【お問い合わせ】 研究開発部研究支援課 ℡(0138)34-2600

 

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