Hitec newsHITEC ニュース
平成21年 6月号
お知らせ
「平成20年度業務報告」が完成
北海道立工業技術センターの平成20年度の活動状況をまとめた「北海道立工業技術センター業務報告」ができました。若干の残部がありますので、ご希望の方は総務部総務課へご連絡ください。無料で配布しています。
職員の人事異動
このたび、函館地域産業振興財団職員の人事異動がありましたのでお知らせします。
現 職 名 | 前 職 名 | 氏 名 | 異動内容 | 異動年月日 |
工業技術センター長 | 米田義昭 | 退職 | 21. 3.31 | |
研究開発部長 | 澤谷拓治 | 退職 | 21. 3.31 | |
工業技術センター長 | 三浦汀介 | 新任 | 21. 4. 1 | |
研究開発部長 | 企画事業部長 | 宮原則行 | 異動 | 21. 4. 1 |
企画事業部長 | 企画事業部主任研究員 | 吉野博之 | 異動 | 21.4.1 |
企画事業部主任研究員 | 研究開発部主任研究員 | 宮崎俊一 | 異動 | 21.4.1 |
研究開発部主任研究員 | 研究開発部食品技術科長 | 吉岡武也 | 異動 | 21.4.1 |
総務部総務課長 | 総務部総務課主任 | 岩舩奨 | 異動 | 21.4.1 |
研究開発部 食品技術科長 |
研究開発部 バイオテクノロジー科長 |
青木央 | 異動 | 21.4.1 |
研究開発部 バイオテクノロジー科長 |
研究開発部 バイオテクノロジー科研究主査 |
大坪雅史 | 異動 | 21.4.1 |
(発令順)
こんなことができます
企業の新技術・新製品の開発などに北海道立工業技術センターの設置機器をご利用いただくために、機器をシリーズで紹介しています。
真空での食材の破砕、混合が出来ます
水分バーチカルミキサー
基本使用料(最初の1時間)2,500円、2時間目以降(1時間毎)60円、税込み
この装置は、ロボ・クープ ミキサーとしても知られる食材の混合攪拌機です。円筒形のバケットに食材を入れ、1,500もしくは3,000rpmでナイフが水平に回転することによっ て、食材を切る、混ぜる、砕く、ペースト状にするなどの処理を行うことが出来ます。回転数と処理時間の調節により、例えば食肉ではミンチ状、パテ状、ペー スト状などに加工することが可能です。また、この装置に真空ポンプをつなぐことにより真空下での破砕処理が可能となります。野菜などを真空下で破砕する と、エアを抱き込まないので、透明でとてもなめらかなペーストになります。
バケットの容積は、11.5リットルで、低速回転では5.5リットルまでの食材の処理が可能です。強力なモーターを装備したフランス製の装置です。
平成21年度事業計画から
北海道立工業技術センターでは、地域企業の技術の高度化や新製品の開発を支援するため、研究開発、試験分析、技術相談、研修、技術情報提供、広報、函館地域産業化支援などの事業を行っています。
今回は、平成21年度実施予定の事業計画の中から、研究開発事業、函館地域産業化支援事業及び事業のテーマをご紹介します。
研究開発事業
区 分 | 分 野 | テ ー マ | 実施年度 |
研究開発事業 | 機械電子技術 | 水産食品製造業における工学的インプルーブの適用に関する研究 | H20〜22 |
未利用エネルギの有効活用に関する研究 | H19〜21 | ||
工業材料開発 | 傾斜機能耐磨耗工具材料の開発 | H21〜23 | |
農水畜産系高分子のリサイクル技術の開発 | H20〜22 | ||
装置技術 | 真空を応用した光機能材料の薄膜プロセスに関する研究 | H21〜23 | |
食品水分状態を指標としたドライシステムに関する研究開発 | H20〜22 | ||
バイオテクノロジー | 生物情報の有効活用と地域バイオマス資源の高付加価値化に関する研究開発 | H20〜22 | |
農水産資源の素材を活用した商品化に関する研究開発 | H20〜22 | ||
食品技術 | 分子生物学的手法を利用した水産食品等の品質評価技術に関する研究開発 | H20〜22 | |
素材特性を生かした地域水産資源の高付加価化に関する研究開発 | H21〜23 | ||
地 域 | – | 機械部品の超精密加工技術に関する産業化支援研究 | H21〜22 |
機能性探索による地域食品素材のブランド力向上のための研究開発 | H21〜22 | ||
近赤外分析による地域食材及び加工食品の品質評価技術の開発 | H21〜22 |
注)地域=地域産業化支援事業 : 地域における産学官の連携により、大学や北海道立工業技術センターの技術シーズの地域企業への移転を促進し、新製品や新事業の創出を図ることを目的とした事業
研修事業
区 分 | 分 野 | テーマ | 実施時期 | |
一般技術研修 | 短期 | 共通 | 研究成果発表会 | 7月10日 |
バイオテクノロジー | 第8回食品・バイオ技術講習会 | 10月 | ||
食品技術 | 食品開発と商品評価 | 9月 | ||
機械電子技術 | 画像による計測制御 | 11月 | ||
実技技術研修 | 短 期 |
工業材料開発 | 粉体処理技術研修会 | 未定 |
プロセス技術 | 食品加工機械の洗浄技術 | 10月 | ||
個別 | 共通 | 食品の加工・品質評価、工業材料・部品等の試作・評価、測定・試験用機器の活用方法等の個別的な技術ニーズに対応 | 随時 |
注)開催を予定している研修会については、今後、テーマ名並びに実施時期が変更になることがあります。「個別」は、個別技術研修の略です。
トピックス(H2106)
北海道立工業技術センターと北海道大学大学院水産科学研究院は、「連携・協定」に関する協定を締結しました。
6月10日(水)、北海道立工業技術センターと北海道大学大学院水産科学研究院は、「連携・協力」に関する協定を締結しました。北大水産科学研究院の院 長室で行われた調印式には、北海道立工業技術センター三浦汀介センター長、北海道大学大学院水産科学研究院原彰彦院長の外関係者が出席し、調印式が執り行 われました。
工業技術センターでは、これまで地域のものづくり技術の高度化(支援)により、地域産業の振興を図り、地域経済の発展に寄与することに努めてきました。 その中で当センターと北海道大学大学院水産科学研究院の両者は、これまでも多くの共同研究を実施してきており、最近では、都市エリア産学官促進事業で多く の成果を上げてきました。
今回の連携協定を切っ掛けにして、今後、大学の持つ研究シーズと工業技術センターの持っている地域企業との繋がりや商品化・事業化に関するノウハウをうまくマッチングさせ、これまで以上に地域産業の発展に貢献するものと期待されています。
≪連携協定の概要≫
1.目的
両機関が行う研究活動全般における交流及び連携を推進し、相互の学術研究の一層の進展と地域産業の発展に寄与することを目的とする。
2.連携協定事項
(1)研究交流に関すること。
(2)人材交流に関すること。
(3)研究施設の相互利用に関すること。
(4)その他両機関が必要と認めること。
研究交流に関しては共同研究の推進、人材交流に関しては研究員や学生を相互に受け入れること、施設の相互利用に関してはお互いの施設や機器の有効活用ですが、詳細については、今後、連携協議会を設置して詰める予定です。
海外出張報告
プロジェクト推進科 小西靖之
化学工学分野の国際会議で、都市エリア事業の成果を報告し、同様な研究者からの意見を求めるととも、類似の研究状況の情報収集を行うことを目的に、9th International Conference on Chemical and Process Engineering (ICheap-9)に参加しました。
ICheap9は、隔年で開催される化学工学とプロセス工学の国際会議であり、今回は12th Conference of Process Integration, Modeling and Optimization for Energy Saving and Polution Reduction(PRES’09)と同時開催で、5/10〜5/13にシェラトンローマカンファレンスセンターで行われました。
今回の参加は、2003年のICheap6以来2回目の参加であり、申込み報告論文の査読(peer reviewer)とFOODセッションの座長(Chairperson)を行い、ICheap9&PRES’09の国際会議運営協力者 (Participants)として登録されていました。
ICheap9では、172件の口頭報告と134件のポスター報告が行われました。
今回は、都市エリア事業で明らかにした畜肉ジャーキーの食品内部における水分の解析及び最適乾燥技術の成果の一部を”Quantitative Evaluation of the Design-Parameters Requested in a Drying Operation of Beef and Pork”というタイトルで、ジャーキー乾燥工程中の新しい品質評価パラメータの提案に関する報告を行いました。聴衆者からは、NMR解析で得られる相関 時間(τC)の測定に関するものや、官能評価との相関性などに関する具体的な内容の質問があり、報告後も意見交換を行うことが出来ました。