Hitec newsHITEC ニュース
平成22年 3月号
こんなことができます
企業の新技術・新製品の開発などに北海道立工業技術センターの設置機器をご利用いただくため、各機器をシリーズで紹介しています。
目的の大きさの粉末をスピーディに作れます
ハンマー式粉砕分級システム(平成21年度財団法人JKA補助金)
基本使用料等の詳細については、お問い合わせください。
ハンマー式粉砕分級システムは、金属・セラミックスから食品に至るまで幅広い物を対象とし、主に原料の粉砕・分級を行うための機器です。粉砕と分級を一つの機器で同時に行なうことによって、連続的かつ短時間で目的とする粒度の粉末を比較的大量に作り出すことができます。粉末を扱う食品加工機械製造業、燃料・飼料等の造粒装置製造業、粉末冶金関連機械製造業などで使用する基本機器です。
一体的なシステム構成となっているため、粉砕物を取り出す際や分級機に投入する際に粉砕物が飛散したり異物が混入したりすることが少なく、連続的かつ短時間で目的とする粒度の粉末を作り出すことができます。このため、効果的・効率的な研究開発や製品開発への技術支援が可能となっております。本機器に関するご質問やご相談がございましたら、当センターの材料技術科へお気軽にご連絡ください。なお、本機器は、平成21年度財団法人JKAの補助金で設置されました。
トピックス(H2203)
海外出張報告 〜中国山東省食品産業・投資環境調査ミッション〜
研究開発部 食品技術科 科長 青木 央
中国山東省「中国昆布の里」訪問
札幌商工会議所が主催した中国山東省食品産業・投資環境調査ミッションに参加しました。4泊5日の旅程で、青島市、煙台市の投資促進局や日系進出企業の計12団体の関係者を訪問しました。1月26日(火)千歳から成田経由で青島へ向かった視察団(団長 鈴木伸明札幌商工会議所国際部長、他団員7名)は、1月29日(金)に煙台市北西、秦の始皇帝が訪れた蓬莱の沖にある長島を訪問しました。この長島は軍事上の理由で、経済開放されたのが2008年10月であるため、北海道視察団は初めてということで歓迎を受けました。
GDPの50%が水産業、観光が30%の島です。昆布の生産は8,600トンあり、日本へは大連経由で2,000トン輸出されているといいます。昆布は、現在、日本政府が輸入規制をしています。現物は、加工用としては十分な品質にあると思いました。この長島にある国家A級認定の加工工場を見学させていただきました。大変清楚であり、壁の突合せは曲面施工された設備が出来ていました。長島へは蓬莱からフェリーで1時間ほどの場所です。昆布のほか、ウニ、ホタテ、それと大きなイガイがとれるそうです。長島県対外貿易経済合作局の宋局長は、経済開放が遅かったため、地域の発展を外資導入により加速させようと活発な誘致運動を展開したいと話されていました。
(写真左)長島県対外貿易経済合作局との面談 (写真右)長島で生産された昆布の実物