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平成23年12月号

こんなことができます

高品質な佃煮、餡、ジャムなどの加工食品が短時間にできます。

 真空煮練機

 本装置は、加熱と同時に攪拌操作を行う食品の加工装置です。加熱方式は、常圧加熱、加圧加熱のいずれも対応でき、減圧も可能です。短時間の加熱後、減圧(60℃程度の低温)しながら攪拌することで、原料の煮炊、柔軟化、浸透、濃縮、脱水等を速やかに仕上げることが可能です。また、ほぐし、練り、潰し、掻き取りを伴う攪拌操作により、煮炊き容器内での温度むら、分散むら、練りむら、または容器加熱面での原料滞留によるこげの発生を防ぎます。これにより色、味、香りが損なわれず、あっさりとした現代の嗜好に合った食品が作れます。主な用途は、佃煮、ソース、スープ、餡、ジャムやその他食品加工の広い分野に用いることができます。

【仕様】

サイズ:H1100×W1730×D1030
処理量:10~40ℓ
攪拌軸形状:横型
攪拌はね形状:スクレーパー
攪拌回転数:15~30 rpm
加熱源:蒸気(0.29 MP)
真空ポンプ最大排気速度:700 ℓ/min

 ※ご興味のある方は、研究開発部バイオテクノロジー科 大坪までご連絡ください。
電話 (0138)34-2600

                                     (写真)真空煮練機

トピックス(H2312)

水産学技術賞2年連続で受賞

“函館名物のイカを首都圏に鮮度を保ちながら出荷できる技術”

 研究開発部 吉岡武也主任研究員が平成22年度日本水産学会水産学技術賞を受賞しました。
昨年度にも、吉野博之企画事業部長が山本勝太郎北大名誉教授、㈱フジワラ(北斗市)の藤原鉄弥社長と共同研究した「鉛フリー船釣り用オモリの開発」で同賞を受けており2年連続の受賞です。

 (以下日本水産学会ホームページより抜粋)
水産学技術賞:技術上著しい業績を上げ、水産学ならびに水産業の発展に貢献した者に授与する。

受賞内容 : 「スルメイカの高鮮度保持・流通技術の開発」

受賞理由 : 食品産業的にみた生鮮イカの最も重要な品質要因は鮮度であり、高鮮度スルメイカの生産・流通技術の開発が強く       
          望まれていた。吉岡氏は、スルメイカの鮮度を生かした高付加価値利用を目的として、生鮮スルメイカを保管した際の           
         鮮度の変化を詳細に調べ、さらに鮮度保持技術の開発に取り組み、出荷24~36時間後においても特徴的な身の透   
         明感や食感を良い状態で保持する技術を開発した。その過程で、生鮮イカの食品的品質評価法、冷蔵保管した際の
         品質変化の数値化や、品質保持に最適な致死条件、保管温度、酸素ガス環境などの技術開発を行った。
         これらの技術は、すでに生鮮イカの流通に活用されている。

(写真)9月30日に行われた授賞式の様子、吉岡武也主任研究員

【吉岡武也主任研究員コメント】

 今回の受賞は、大事な資源のためにと地元の企業さんが協力してくれたお陰です。道南は漁獲できる魚種も多く、小回りがきくのが特徴です。水産関係をはじめ機械メーカーなどさまざまな業種が集まり、販路拡大に向けて技術を生かせば、何か新しいことができるはずと思っております。今後も、地域産業振興のため更なる研究開発に努めてまいります。

平成23年度北海道地方発明表彰 北海道経済産業局長賞受賞

 当センターが技術支援を行った株式会社コーノのHPH(熱源を内蔵したFF式真空パネル暖房装置)が北海道経済産業局賞を受賞しました。

                    (写真)熱源を内蔵したFF式真空パネル暖房装置

株式会社コーノ   代表取締役 阿部俊夫 氏

 自然対流と輻射によるパネル暖房方式でありながら、熱源を内蔵し、ヒートパイプの原理を応用することにより、ポンプや膨張タンクを用いずにパネル全面を均一に暖めることができる世界初の暖房機構の装置です。
 パネル及び蒸気発生部を真空(空気が無く水蒸気のみが存在)にすることで想定使用温度の範囲では、パネル内が減圧状態となり、低沸点で気化した水蒸気の凝縮潜熱を利用し、パネルを均一に暖めます。パネル内で凝縮した水は再び蒸気発生部に戻り、気化と凝縮のサイクルを繰り返します。内部が減圧状態の為、水蒸気爆発の心配も無く、酸素も存在しない為、内部腐食の心配もありません。自然対流・輻射による安全で快適な暖房感と個別暖房による簡便さと改修コスト及びランニングコストの削減に繋がることから小中学校や福祉施設での納入が増加しています。

 ■■■株式会社コーノのホームページはこちらから■■■

海外出張報告

出張者:研究開発部 食品技術科 主任 木下康宣

訪問先:台湾 桃園県 基隆市

日 程:平成23年11月1日~4日

  漁獲直後からシャーベットアイスを活用して鮮度保持を図ったサンマを用いて台湾への輸送試験を行い、その鮮度保持効果を確認しました。併せて、当財団と研究交流協定を締結している台湾海洋大学の研究者と研究交流等を行いました。
 今回の試験で、シャーベットアイスの性状、輸送サンプル(サンマ)の外観性状、硬度の度合い、眼球の状態、エラの状態、臭気等の品質評価を中心に行い、極めて鮮度のよい状態が保持されていることが明らかになりました。試験に立ち会って頂いた台湾海洋大学生命科学院食品科学系のお二人の先生も鮮度の高いサンマ独自の青色の色差が明瞭に観察され、漁獲後3日を経過しているのにまだ硬直状態を維持していることに大変驚かれておりました。 
 今後、シャーベットアイスを活用した生鮮水産物の高鮮度輸送技術を実用的な技術として発展させるためには、梱包方法や多種での効果確認など、より広範囲な取り組みが必要でありますが、今回の試みにより、今後につながる多くの貴重な知見を得ることができ、非常に有益でした。
(写真左)輸送したサンマ、(写真右)エラの状態等を確認

                      (写真)輸送中の温度履歴データを収集

展示会に出展

「食品開発展2011」

●食品の健康志向、安全性探求の専門展示会●

開催日:10月5日(水)~7日(金)

場 所:東京ビッグサイト

食品開発展は、機能性素材・健康素材を集めたHi(Health Ingredients Japan)と分析・計測・衛生資材、製造技術を集めたS-tec(Safety and Technology Japan)よりなり、近年の食品分野の2大潮流となっている「健康と安全」に関するアジア最大の技術展として内外の関心を集めています。
当財団も、函館地域バイオ産業クラスターとして北海道ブースに出展し、地域イノベーション戦略支援プログラムにおける研究開発の成果品の展示をし、販路開拓支援活動を行いました。
(写真)北海道ブース・函館地域産業振興財団ブースの様子

 

「北洋銀行・帯広信用金庫インフォメーションバザール in Tokyo 2011」

●北海道各地から多数の食品業者・団体が自慢の北の名品を取り揃えます●

開催日:10月19日(水)~20日(木)

場 所:池袋サンシャインシティ

地域企業の首都圏市場における販売ルートの開拓や販路拡大を目指す本商談会に地域企業を支援するために出展しました。財団ブースでは、農商工連携認定の居酒屋根ぼっけ・地域資源認定企業の株式会社天狗堂宝船の製品や試作品の展示と試食を実施しました。多くの来場者で賑わいました。
(写真)インフォメーションバザールの様子

■■■居酒屋根ぼっけのホームページはこちらから■■■

■■■株式会社天狗堂宝船のホームページはこちらから■■■

「北海道技術・ビジネス交流会 ビジネスEXPO」

●きらめき北海道●

開催日:11月10日(木)~11日(金)

場 所:アクセス札幌

地域における研究開発製品やノウハウが、「ITビジネス」「ものづくり・電気・機械ビジネス」「地域創造ビジネス」「環境・バイオビジネス」「学術・試験研究機関」の各展示ゾーンで一堂に会す北海道で最大級のイベントです。当財団は、地域創造ビジネス展示ゾーン内に「はこだて21ビジネス交流ゾーン」として函館地域の企業14社と函館市産業支援センターと共に出展し、各出展者が創意工夫しながら展示品の説明を行いました。

【はこだて21出展企業】五十音順

㈱エルフィン・ (同)オーガニックケルプ・温塩事業部・    

㈱カドック・㈱コーノ・㈱駒ヶ岳ファーム大久保・

㈱コムテック2000・(有)仁光電機商会・㈱ノース技研・

函館酸素㈱・函館ラバープロダクツ研究所・

(有)パテントワークス・㈱ハンダ・みぞぐち事業㈱

(写真)財団・工業技術センターブース・はこだて21ビジネス交流ゾーンの様子

函館マリンバイオクーラスターは、「地域創造ビジネスゾーン」に「ほっかいどうバイオクラスター・トライアングル」と称してさっぽろバイオクラスターBio-S、とかちアグリバイオクラスターと共に出展しました。函館マリンバイオクラスターとして海を生産システムとしてとらえたバイオクラスターの研究内容の紹介と共に、最新の成果品を中心に展示し、試食品も提供しました。
(写真)函館マリンバイオクラスター展示ブースの様子

研修会開催

0円でできるFacebookを使った販促活用術

日 時:平成23年11月15日(火)

場 所:北海道立工業技術センター

講 師:イーンスパイア株式会社 代表取締役 横田 秀珠 氏

参加者:45名

 パソコンやインターネットの活用が当たり前になり、今や携帯から「スマホ」の時代。消費者の購買動向が変化する中で、店先で黙ってお客様を待っていたのでは時代に取り残されてしまいます。
 そこで、イーンスパイヤ株式会社代表取締役横田秀珠氏をお招きし、話題の「Facebook(フェイスブック)」の機能を販促ツールとして上手に活用し、売上アップにつなげるためのコツを学びました。
(写真左)講師 横田秀珠 氏、(写真右)研修会の様子

 

 

 

太陽光発電の最新技術動向

日 時:平成23年11月18日(金)

場 所:北海道立工業技術センター

講 師:ソーラーフロンティア株式会社国内営業本部広域直販部

産業用販売グループ副課長 宮崎 日出雄 氏

参加者:13名

 最近は、太陽光発電の実用化に向けた開発研究も活発になってきており、日本国内においてもメガソーラの実証研究が進められておりますが、太陽光発電の現状と課題、最新技術動向や将来展望をまとめて知りえる機会はそう多くはありません。
 そこで、太陽電池メーカーのソーラーフロンティア株式会社の宮崎日出雄氏をお招きし、太陽光発電の基礎知識、最新技術からメガソーラー発電システムの市場性・将来性まで、幅広い内容を分かりやすくご講演していただきました。
(写真左)講師 宮崎日出雄 氏、(写真右)研修会の様子

 

 

 

モチベーション・マネージメント講座

 ~改革効果と従業員の意欲を高めるリーダーシップ行動とは~

日 時:平成23年11月30日(水)

場 所:北海道立工業技術センター

講 師:経営コンサルティングオフィス インテレッジ 代表 高橋 正也氏

参加者:21名

 いかに優れた改善策を導入しようとしても、従業員が付いてこなければ経営改革はうまくいきません。改革の有効性は従業員の参画度によって影響を受けるのです。また、企業としての競争力を高めるためには、製品力・サービス力の向上と共に、人材のモチベーションを高めることを重要な経営課題として認識する必要があります。
 そこで経営コンサルティングオフィス「インテレッジ」代表高橋正也氏をお招きし、経営者・経営幹部としてヤル気に満ちた集団をつ
くり上げるために必要なリーダーシップ行動について学びました。
(写真左)講師 高橋正也氏、(写真右)研修会の様子

 

 

 

エクスペリエンス・マーケティングセミナー

 モノを売るな! 『体験』を売れ!!

日 時:平成23年12月2日(金)

場 所:函館国際ホテル

講 師:フリーパレット集客施設研究所 主宰 藤村正宏 氏

参加者:119名

 今話題のフリーパレット集客施設研究所 主宰 藤村正宏氏をお招きし、マーケティングセミナーを開催しました。藤村さんのコンセプトは、「モノを売るのではなく体験を売れ」という点です。セミナーではエクスマとはどんな手法か、商品やサービスの売れる仕組みとは等、事例を交えて紹介していただき、講演後も活発な質疑が交わされました。
(写真左)講師 藤村正宏氏、(写真右)研修会の様子

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お知らせ

JKA(競輪)補助事業導入機器のご紹介

 【JKA(競輪)補助事業】により導入した試験分析機器を、地域企業や起業を目指す方に広く開放していますので、ご活用ください。

 ■■■詳しくはこちらから■■■

工業技術センター見学の申し込みを随時受け付けしております。

 

 【お問い合わせ】公益財団法人函館地域産業振興財団

 企画事業部企画調整課  ℡(0138)34-2600

(写真)北海道立工業技術センター展示ホール
※共同研究・技術相談成果品・がごめ関連商品等多数展示しております。

(公財)函館地域産業振興財団めるまが 配信中

 (公財)函館地域産業振興財団では、新事業創出による地域経済の活性化を目的として、地域企業における研究開発、技術水準の高度化、起業化推進等に対する各種資金助成事業や技術支援事業、人材育成事業などを行っており、2か月に1度「めるまが」を配信して、最新情報、研修会開催案内等をお届けしています。是非、ご登録ください。

 ■■■登録画面はこちらから■■■

工業技術センターでは個別技術研修を行っています。

 企業などの技術的課題の多様化に対応するため、個別密着型で、かつ、技術移転を重視した個別技術研修を行っております。食品の加工・品質評価、工業材料・部品等の試作・評価、測定・試験用機器の活用方法などの個別的な技術ニーズに対応しております。

【開催日】随時
【場 所】北海道立工業技術センター
【受講料】無料
                    (写真)個別技術研修の様子

【お問い合わせ】公益財団法人函館地域産業振興財団 
          工業技術センター研究開発部 ℡(0138)34-2600

 

 

 

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