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トピックス(H2306)

平成23年度北海道立工業技術センター研究成果発表会開催

    6月15日(水)ロワジールホテル函館で工業技術センター研究成果発表会を開催しました。三浦センター長の開会挨拶に続き、企業や大学との共同研究などの成果8題を発表し、クルマバソウアイスクリーム、タマフクラ、ホッケ飯の試食、アピュアの体験コーナーも大勢の人で賑わいました。引き続き開催した交流会でも産学官の参加者が情報交換等を行いました。

発表演題と発表者は、下記のとおりです。

1 フコイダンを利用した創傷被覆保護材の研究開発
                                     青木 央(食品技術科)

2  海洋細菌による生鮮海産物の品質低下と制御
                                     鳥海 滋(バイオテクノロジー科)

3  T-RFLP法による食品中の菌叢解析に関する検討
                                     清水健志(食品技術科)

4  当センターにおける粉体評価技術に関する技術相談事例
                                    田谷嘉浩(研究開発部)

5  スルメイカ蓄養中におこる品質変化
                                    吉岡武也(研究開発部)

6 刃物用途を目的とした機能性耐摩耗工具材料の開発
                                     高橋志郎(材料技術科)

7 インジウム – スズ系酸化物透明電極の劣化解析
                                     菅原智明(プロセス技術科)

8 座ってバランス機能を鍛える「apyua」の開発
                                     笠井文雄((有)パテントワークス)
                                     村田政隆(機械電子技術科)

 

 
(写真左)三浦センター長挨拶  (写真右)(有)パテントワークス笠井文雄社長(左)村田研究員(右)


試食・体験コーナーの様子

 

海外出張報告

出張者 : 研究開発部 プロジェクト推進科 科長 小西靖之

訪問先 : フィレンツェ(イタリア)

日 程 : 平成23年5月6日~5月14日

フィレンツェで開催された国際会議ⅠCheaP-10(The tenth international Conference on Chemical & Process Engineering)で函館マリンバイオクラスター事業にて明らかにした、食品水分種状態により食品品質の制御を行う食品品質設計技術の成果を報告し、同様な研究者からの意見を求めると共に、類似の研究状況の情報収集を行いました。
 ⅠCheaP-10は化学工学及びプロセス工学の国際会議で、食品工学に関する報告も多数行われます。今回は、第10回目で563件(54ケ国)の報告申し込みがありその中より論文審査により260件(46%)が採択され、口頭報告が158件、ポスター報告が102件ありました。
成果の公表は、5月9日のFoodセッションで「Dynamism of Water Species as a Probe Molecules in Food」のタイトルで、食品中の水分種状態をプローグ分子とした食品設計技術の報告を行いました。聴衆者からは、設計パラメータの取り扱いや導出方法に関する質疑があり、関連研究者からも注目されました。また、関連技術としては、食品条件の違いによる乾燥食品の品質評価に関し、画像観察を用いた構造変化評価や色彩変化を用いた評価技術などについての情報を得ることができ、これらの関連技術は今年度の取り組みに一部反映させる予定です。また、5月9日のFoodセッションでは、Chairpersonを務めました。


(写真左)発表の様子   (写真右)ポスターセッションの様子

研修会開催

第10回食品・バイオ技術講習会『最新ヒット食品解説』

日 時:平成23年6月1日(水)

講 師:㈱食品新聞社 顧問 村元靖郎 氏

参加者:46名

 商品開発に関する話題をテーマとした講演会を開催しました。講師の先生からは最新のヒット食品について、ヒットの理由、開発の背景・関連技術、ヒットまでの経緯、市場に与えた影響などについて解説していただきました。

         
(写真左)講師 村元 靖郎氏   (写真右)研修会の様子

 

中国大連海洋大学と研究交流協定締結

平成23年3月29日(火)、中国大連市において、大連海洋大学海洋工程学院(Dalian Ocean University)と北海道立工業技術センターは、マリンサイエンス研究の交流に関する協定を締結しました。

【概要】

1 目的

 本協定は、両者が行うマリンサイエンス領域における研究活動(海洋空間情報を活用した沿岸生物相・水圏環境の健全化と高次活用の両立)の交流及び連携を推進し、相互の学術研究の一層の推進と地域産業の振興に寄与することを目的とする。

2 連携・協力事項

 (1)研究交流に関すること。

 (2)人材交流に関すること。

 (3)共同研究に関すること。

 (4)学術セミナー、会議への参加に関すること。

 (5)情報交換に関すること。

■■■函館マリンバイオクラスターの概要はこちらから■■■■■■


(写真左)海洋工程学院長張國勝教授(中央左)と三浦センター長(中央右)  (写真右) 三浦センター長(左)大連海洋大学学長姚杰教授(右)

出張者 : センター長 三浦汀介
        企画事業部 部長 吉野博之
        研究開発部 科学技術コーディネータ 大久保征二
             北海道大学大学院水産科学研究院 教授 齊藤誠一

訪問先 : 中国遼寧省大連市

日 程 : 平成23年3月27日~3月31日

 協定書調印式に先立ち、3月28日に中国遼寧省大連海洋漁業集団公司を訪問及び大連高和食品有限公司を視察しました。
   大連海洋漁業集団公司では、工業技術センター及び函館マリンバイオクラスターを紹介し、特に函館マリンバイオクラスターの研究内容について強い興味を示して頂き数多くの質問がありました。続いて、大連高和食品有限公司の製造ラインを視察しました。南米チリ沖でとれたイカを使って、スルメの極細切りのようなものを製造していました。袋詰めの工程にはかなりの作業員がいましたが、その他の工程は自動化されており、作業員は少数でした。
 3月29日に大連海洋大学にて協定書調印式及び研究交流を行いました。本協定をもとに、より一層のグローバルネットワークの構築・強化を図っていきたいと考えています。   
            
    (写真左)大連海洋漁業集団公司訪問   (写真右)大連海洋大学との研究交流