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トピックス(H2603)
株式会社北洋銀行函館中央支店と連携協定を締結
平成26年1月22日(水)、株式会社北洋銀行函館中央支店と公益財団法人函館地域産業振興財団は事業連携に関する協定を締結しました。
1.連携協定の目的
株式会社北洋銀行函館中央支店と公益財団法人函館地域産業振興財団は、相互に連携・協力することにより、函館地域の産業発展および経済活性化に寄与することを目的とする。
2.連携・協力事項
株式会社北洋銀行函館中央支店ならびに函館ブロック13ケ店と公益財団法人函館地域産業振興財団は、上記1の目的を達成するため、次に掲げる事項について、連携・協力する。
(1)食品加工業を含むものづくり企業への支援に関すること
(2)中小企業等の研究開発・技術相談に関すること
(3)情報の提供に関すること
(4)展示会・商談会等イベントに関すること
(5)産学官金連携に関すること
(6)その他、双方協議により定めたこと
3.連携・協力のイメージ
北洋銀行が持つ店舗網を活かした金融や経営面に関するノウハウやツール、財団の持つ研究・技術支援機能や研究成果等のシーズなど、両者の強みを活かした効果的な取組を連携・協力して実施することにより、函館地域内の企業が持つ課題を解決し、経営基盤の強化、技術移転の促進などに寄与する。
(写真左)(株)北洋銀行函館中央支店 執行役員支店長 東原幸生氏
(写真右)(公財)函館地域産業振興財団 理事長 松本榮一
函館マリンバイオフォーラム&フェスタファイナル開催
平成26年3月4日(火)ロワジールホテル函館で「函館マリンバイオクラスター~UMI(Universal Marine Industry)のグリーン・イノベーション~」の5年間の成果について総括するとともに、今後の発展の可能性についてご理解頂くことを目的に函館マリンバイオフォーラム&フェスタファイナルを開催しました。北海道渡島総合振興局 局長 中西猛雄氏の挨拶に続き、文部科学省科学技術・学術政策局産業連携・地域支援課 地域支援企画官 高谷浩樹氏の特別講演、そして本クラスターのテーマリーダー4名の研究者から研究成果を発表しました。また、これまで生み出された数々の商品展示や新たに開発された技術の内容を紹介し、さっぽろ‘Smart-H’、とかちABCプロジェクトの取り組みも紹介し、注目の製品や試作品の試食を通じて、函館マリンバイオクラスターの取り組み、広がりを実感して頂きました。フェスタでは、産学官の参加者が情報交換を行いました。
■■■函館マリンバイオクラスターのホームページはこちらから■■■■■
発表演題と発表者は、下記のとおりです。
【特別講演】
「地域科学技術イノベーション振興施策の現状と今後の方向性について」
文部科学省科学技術・学術政策局産業連携・地域支援課 地域支援企画官 高谷浩樹氏
【事業概要説明】
事業総括 三浦汀介(公財)函館地域産業振興財団副理事長
【事業内容紹介】
・有望な地域資源を見つけて持続的に育てる
北海道大学大学院水産科学研究院 教授 安井肇
函館エリアは、縄文時代から続く多様で豊かな海洋生物資源の宝庫です。それらを探索し、高価値成分をもつ生物資源のバイオファーミングを開発研究することで、生き生きとした地域産業、文化、人材の持続的成長を実現していきます。
・得られた地域資源から高付加価値素材をつくる
北海道大学大学院水産科学研究院 教授 宮下和夫
地域の恵まれた水産資源を最大限活用するために、優れた機能を有し、グローバルにも受け入れられ、高い市場価値のある素材を開発してきました。こうした素材の特徴と、今後の発展のポテンシャルについて紹介しました。
・地域資源を活用して安全・高品質の食を広く提供する
北海道立工業技術センター 主任研究員 吉岡武也
高品質の保証とブランド力の付与を目指し、地域の水産資源の高鮮度流通、食品の設計と加工技術、信頼性・安全性の保証、情報発信などの技術開発に取り組みました。これらの付加価値を持った製品化技術の開発成果について紹介しました。
・海を知り地域資源の生産力を予測する
北海道大学大学院水産科学研究院 教授 齊藤誠一
「海を知る」ための統合的な水産海洋環境計測・予測システムを開発してきました。この予測システムを活用しながら、地域資源の生産力を予測して、省力化、経営安定化へ寄与するスマート水産業の実現へ役立てる今後のシナリオを紹介しました。
(写真左)文部科学省科学技術・学術政策局産業連携・地域支援課 地域支援企画官 高谷浩樹氏
(写真右)フォーラムの様子
(写真)試食・試飲コーナーの様子
海外出張報告
出張者:(公財)函館地域産業振興財団
研究開発部食産業技術支援グループ 主任研究員 吉岡武也
訪問先:ノルウェー トロムソ市
出張日程:平成25年10月7日(月)~10月13日(日)
WEFTA(Western European Fish technologists Association:西ヨーロッパ水産技術者連合)は、西ヨーロッパの国立水産研究施設や大学など21機関が加盟する研究連合で、水産物の持続的利用や加工技術、安全性確保などの水産食品に関する研究を中心に活発な研究事業、交流事業を行っています。今年で43回目となる年次研究会がノルウェーのトロムソ市で開催され、
函館マリンバイオクラスターの一環として取り組んだホタテガイ貝柱の高鮮度保持について、鮮度低下とともに起きる貝柱の収縮現象と貝柱に含まれるエネルギー関連成分の消長を、アルギニンリン酸を指標成分として報告するとともに、夏場の高水温期のホタテガイの鮮度保持には低水温での短期蓄養が有効であることをポスター報告しました。また、タラ類の活魚システム、未利用資源の高付加価値化等、現在、函館マリンバイオクラスターで取り組んでいる開発技術と関連が深い発表が多く行われており、有益な情報収集ができました。今回のWEFTAでの報告は、優位性のある魚種に対して高品質化と高品質の科学的な証明、システムとしての現場という観点からの研究が多く見受けられ、函館マリンバイオクラスターにおいて、当方が取り組んでいる研究の内容、方向性と合致するものでした。この“システム化”は我が国の弱みのひとつと思われますが、函館マリンバイオクラスター事業においては、個別の技術開発のみではなく、それらをどの様にシステムとして統合して行くかに注目して、今後の取り組みを行っていきます。
(写真)WEFTAでの吉岡武也主任研究員
出張者:(公財)函館地域産業振興財団
研究開発部食産業技術支援グループ 研究主査 木下康宣
訪問先:台湾 台北市
出張日程:平成25年11月3日(日)~11月9日(土)
平成25年11月5日(火)~9日(土)台北市内で2013 ISNFF Annual Conference & Exhibitionが開催されました。世界22カ国から約600名が参加し100題を超える口頭発表に加えて240題のポスター発表が行われ大変盛況でした。この中で、「Technology for quality evaluation and quality contral of raw brown seaweed(Kombu)」と題したコンブの品質評価技術に係わる研究成果を公表しました。中国では日本の30倍、韓国でも日本の2.5倍のコンブが生産されている為か発表に対して多くの質問をいただき、活発な議論を行うことができ、大変有意義でした。また、春採りコンブを用いた湯通し塩蔵コンブ製品を紹介し、新商品の普及を図ると共に台湾国内でのニーズを調査することを目的に、海外からの輸入や台湾国内の百貨店・ホテル等への卸販売を行っている企業、量販店、料理店等を訪問しました。今後、日本はもとより海外市場へ向けた春採りコンブの市場開拓を加速させるためには、栄養機能に係わる情報収集とその啓発が重要と強く感じ、今回得られた知見や人脈を活用しながら更に開発した技術の継続的啓発を図りたいと考えています。
(写真左)ポスター発表の様子
(写真右)函館市出身 日本料理山崎の山崎順一氏
出張者:(公財)函館地域産業振興財団
企画事業部 部長 吉野博之
企画事業部起業化推進室 室長 宮崎俊一
研究開発部食産業支援グループ 主査 大坪雅史
訪問先:韓国全羅南道、羅州市、莞島郡、ソウル市
出張日程:平成25年12月2日(月)~12月6日(金)
函館マリンバイオクラスター事業における東アジア圏のマリンバイオ関連研究機関等との連携・交流の一環として、韓国湖南地域の全羅南道生物産業振興財団食品産業研究センター、全羅南道海洋バイオ産業センター、莞島を代表する水産物を扱う優良企業等を訪問しました。
全羅南道生物産業振興財団では、当財団との業務交流の一環として湖南地域の商品開発、バイオ技術や函館地域の食品開発に関して情報交換を行いました。韓国側は函館地域との情報交流を熱望しておりお互いの地域の企業にとってメリットがでるような交流を行うこと、全羅南道から函館に視察にきてもらうことなどが話し合われました。また、全羅南道生物振興財団の所属研究機関である全南食品産業研究センターは、海洋バイオ、水産加工の研究棟があり、それぞれ魚介類や海藻類の食品製造の検討、海藻類を活用した機能性食品や海洋バイオエネルギーの生産の検討に活用しているとのことでした。設備の規模が大きく充実しており、企業支援を一生懸命に行っていることが伺えました。また、Haechongjung Co.,LTD. Wando Abalone Co.,LTD. ジェトロ・ソウル事務所を訪問し情報収集を行いました。今回の訪問は、今後につながる大変有意義な交流となりました。
(写真左)全羅南道生物産業振興財団での記念写真
(写真右)全羅南道海洋バイオ産業センター
研修会開催
「微生物の挙動から見た食品設計」
日時:平成26年2月14日(金)14:00~17:00
場所:北海道立工業技術センター
講師:北海道大学大学院農学研究院食品加工工学研究室 准教授 小関成樹氏
北海道渡島保健所生活衛生課食品保健係 専門員 中田嘉子氏
参加者:35名
近年、食の安全・安心に対する関心が益々高まっております。特に、食品中の微生物数の変化を知ることは、安全な食品を設計する上で非常に有益な情報となります。そこで、北海道大学大学院農学研究員食品加工工学研究室 准教授 小関成樹氏、北海道渡島保健所生活衛生課食品保健係 専門員 中田嘉子氏をお招きして研修会を開催しました。国内の予測微生物の第一人者である小関氏の講演では、予測微生物の概略、食品微生物挙動データベースMRV(Microbial Responses Viewer)、企業活動での利用等についてテキストを使いながら紹介して頂きました。また、中田氏からは、弁当・惣菜をモデルに行った黄色ブドウ球菌による食中毒リスク分析事例について紹介し、科学的データに基づいた食品設計や衛生管理等についてテキストを用いて説明して頂きました。参加者は、微生物数の増減挙動の捉え方や分析データを利用した食品づくりの考え方等熱心に聴講し、講演終了後も自社で取り扱っている製品に関する具体的な質問もあり、有意義な研修会でした。
(写真左)北海道大学大学院農学研究員食品加工工学研究室 准教授 小関成樹氏
(写真右)北海道渡島保健所生活衛生課食品保健係 専門員 中田嘉子氏
(写真)研修会の様子