機器・設備の利用
主な機器・設備【ものづくり技術支援グループ】
ハイスピードビデオ
一瞬の現象をスローモーションで観察できます。
ハイスピードビデオ |
車が衝突する瞬間、車体がクラッシュし、ダミー人形がハンドルに叩き付けられるといった自動車の衝突試験の映像を、多くの方がテレビ等でご覧になったことがあるでしょう。このように人間の眼では速すぎてわからない、瞬間的に起こる高速現象を記録するカメラが、ハイスピードビデオ・カメラです。
一般のテレビ、ビデオは1秒間に30枚の映像を撮影して映写していますが、こうした通常のカメラで記録した映像をどんなにゆっくり再生しても時間を分解できる単位は1/30秒であるため、これより短い時間内に終ってしまう現象を見ることはできません。これに対し、ハイスピードビデオ・カメラは1秒間に100枚以上、当センターのものは最大1000枚の映像を撮影できます。
このハイスピードビデオ・カメラで得られた映像を再生すると、速い動きが極めてゆっくり映し出される超スローモーション映像となります。このような撮影法を高速度撮影と言い、自動車の衝突試験の映像はその効果を示す代表的な例ですが、最近の映画やCMなどでもこの高速度撮影を利用した例が増えています。
当センターのハイスピードビデオは、通常のS-VHS方式ビデオテープを使用し、最長記録時間が21分と長いため、不定期に発生する高速現象でもビデオテープに記録し、これをスローモーション再生することで即座に詳細な観察が可能です。また、スローモーション再生は通常の家庭用VTRでも可能なため、現場で記録したビデオテープを持ち帰って、じっくりと時間をかけて観察することもできます。画像解析装置を利用すれば、動体の移動量、速度や加速度などを定量的に解析することもできます。
【主な適用分野】 | 食品・飲料分野 ●充填・パッケージ工程でのトラブル解析 ●瓶/ペットボトルへのラベリングトラブル解析 |
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一般産業分野 ●製缶工程トラブル解析・各種気流 ●水流等の流れの可視化解析等 |
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半導体分野 ●ウエハーの搬送挙動解析 ●ワイヤーボンダの挙動/軌跡解析等 |
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人体・スポーツ分野 ●シューズ開発(シューズの変形、接地面積解析) |
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自動車分野 ●衝突安全実験 ●エアバッグの展開試験 ●シートベルト・チャイルドシート等の衝撃試験等 |
高速現象を直接目で確かめることで、さまざまな問題解決のスピードアップが可能となり、研究開発期間の短縮、製造ラインでの設備稼働率の向上、省力化に貢献できます。
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北海道立工業技術センター ものづくり技術支援グループ
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