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分光測色計
食品の色を測れます。
分光測色計 |
食品の品質を決める重要な要素の一つが色(カラー)です。さらに、塩分や糖分などのさまざまな理化学成分によっても品質は左右されますが、風味(フレーバー)や肉質(テクスチャー)も重要な要素になります。
食品の色は、それを構成する化学成分の種類と量に依存しています。人間は、食品の表面から反射したり、透過する可視光線(380~780nm)のエネルギーを感知することでその色を識別しています。それぞれの色に対するイメージがあり、赤、オレンジ、黄などの暖色系は好まれ、青や紫などは悪い色と評価されがちです。また、食品加工や熟成、貯蔵による品質変化の評価にも色は重要な要素になります。
従って、色は人間の視覚を刺激することで購買欲や食欲を高めるとともに、食品加工や貯蔵などにおける品質の決めてにもなります。食品の色を測るには人間の視覚による方法がありますが、勘や経験に頼る場合が多く、共通的に統一された基準で誰もが管理できるというものではありません。
誰もが簡単、確実に色を伝えるためには、色を定量化して、長さや重さと同じように数値で表す方法があります。1976年、色を数値で表す方法としてL* a* b*表色系が制定され、現在、あらゆる分野で最もポピュラーに使用されています。L*値は明るさを表す明度を、a*値は数字が高くなると赤色、低くなると緑色を、b*値は数字が高くなると黄色、低くなると青色の程度を示します。測定には分光測色計(ミノルタ製 CM―3500d)を使用し、標準白板又は検体の色調に応じた標準色板によって基準のL* a* b*を定め、固形食品の場合は表面色を、液状食品の場合は液体の色をL* a* b*表色系で測定します。
このように、測色計を使用することにより、人間の目では同じように見える色でも微妙に違っていることを数値で表すことができるので、製品の色調管理に大いに役立たせることができます。
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