函館・道南では、地元の資源やオリジナルな技術を活用したユニークな企業が数多く活躍しています。
当ホームページでは、それらの企業を取材し、広く全国に向けて発信しています。
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←社長 岸部 悟司さん
湧元会社ガッツが経営する飲食店は市内に2店舗。杉並町の入り組んだ小路の一画の隠れ家のような『Hakodate Dining
備後屋(びんごや)』、路面電車通り沿い丸井今井隣のイケスのある海鮮居酒屋の『表・びんごや』。
ガッツの創業の経緯は、昭和57年(1982年)11月、岸部社長の叔母・岸部克子さんが、同社の前身となる喫茶店「パリの朝市」を大門に開業したことから始まる。当時高校2年生だった岸部悟司氏は、この店の手伝いをするうちに、人と触れ合える飲食業に魅了され、「いつか地元で飲食ビジネスをやりたい!」と考えるようになったという。
その後、岸部氏は、大学進学のため函館を離れ、卒業後は首都圏で展開する大手のファミリーレストランチェーンに就職。大手の飲食業の組織運営や経営の経験を積んだ。
「(有)ガッツ」が経営する2店舗の場所を地図で確認できます。
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創立 |
1982年11月 |
代表者 |
社長 岸部 悟司 |
住所 |
〒040-0011
函館市本町28番15号 |
TEL |
(0138)31-1692 |
FAX |
(0138)83-8203 |
E-mail |
s.kishibe@gutz.co.jp |
URL |
https://gutz.co.jp |
従業員 |
23名(パート、アルバイト含む) |
年商 |
1億2000万円 |
資本金 |
300万円 |
店舗 |
Hakodate Dining 備後屋
(TEL 0138-31-5555)
表・びんごや
(TEL 0138-83-1444)
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帰函後の平成6年(1994年)、無国籍料理屋「のみくい屋ガッツ」を開店し、3年後には、叔母が経営していた「パリの朝市」を大門から本町へ移転。昼の部を「パリの朝市」、夜の部を「のみくい屋ガッツ」という「二毛作」店舗営業を平成15年(2003年)『sleek』にリニューアルするまで続けていた。『備後屋』は、平成13年(2001年)に開店、平成25年(2013年)、五稜郭町のリッチホテル1階に『がごめ家』を開店し、平成28年2016年、丸井今井隣の表通りに『表・びんごや』を開店した。
いずれも、20~60代という幅広い年齢層から支持される人気店だ。
個人事業であった叔母の事業を引き継いだのち、2000年に有限会社化。2011年の震災時に街中の明かりが消え自粛ムードの中、「お客様に元気を湧かせる会社になる」と思い、社名を『湧元会社ガッツ』と呼ぶことにした。
一方で、北海道の地元の食材を使った料理店であることを示す【北のめぐみ愛食レストラン】の道南第一号店として道から認定されている。岸部社長自ら、「イカマイスター」の認定も受けた。
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▲「Hakodate Dining 備後屋」
▲「Hakodate Dining 備後屋 料理」
▲「Hakodate Dining 備後屋 料理」
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函館に戻る前に全国を食べ歩きする旅行に出たんです。そこで、函館の名物料理ってなんだろう?って考えたんです。
と、岸部社長は語った。この経験が、新しい函館名物の開発へのモチベーションになっているという。
函館の名物といえば、"イカ刺し"、"塩辛"、"イカそうめん"など「素材の良さ」をウリに、函館で食べるのが一番美味しいというものが多い。しかし、「良い素材に料理の工夫と技術を加え、遠くの人々にも物産展やお土産を通して楽しんでもらえるような名物料理を作りたい。」と、岸部社長は考えるようになったという。
そして、平成16年(2004年)、函館市と周辺4町村が合併し、新函館市が誕生した。
函館の名物がイカだけではなくなる。新しい函館名物を開発する絶好の機会だ。
そう考えた岸部氏は、早速函館のイカと旧南茅部町の尾札部の昆布を合わせ、「イカの昆布締め」を開発。同社の飲食店で提供を始めた。
そんな時、健康に良いとされ人気が出始めていた「がごめ昆布」を薄くスライスしたものに出会った。何度も試行錯誤を繰り返すうちに、現在の「はこだて
がごめ飯」が完成したという。
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▲「表・びんごや」
▲「表・びんごや 料理」
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「はこだて
がごめ飯」は、薄切りのガゴメ昆布を混ぜ込んだもちもちとした食感の酢飯の上に、シャキシャキの水菜と細切り大根、鹿部のタラコ、イカの昆布締め、ズワイガニのむき身が載るという地元産の具が盛りだくさんのメニューだ。カツオだしのスープも付く。食事後半、丼にこのスープをかけると、ガゴメ昆布のネバネバとろとろとした食感の雑炊が味わえる。現在、「はこだて
がごめ飯」は『Hakodate Dining 備後屋』と『表・びんごや』で楽しめる。
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▲新函館名物「はこだて がごめ飯」 |
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自社の事業構造の再構築にも踏み切った。2014年9月に独立支援事業部を立ち上げ、長年同社で働いた備後屋の元店長の独立を支援するため11年続いたsleekを閉店し、イニシャルコストゼロの業務委託とし、新店長に店舗コンセプトやメニューなど、すべてを任せてcreative
dish
goenとしてリニューアル・オープンさせた。6年後の2020年には事業を引き渡し、完全独立を果たしている。同社は今後も従業員に対し、今勤務している店舗を将来の自分の独立店舗としてもらえるよう支援を行い続け、将来自分お店を待ちたいと希望する社員を募集している。
激変する外食産業の競争環境の中でも同社の創業当初からの経営理念はぶれることが無い。それは「すべてのお客様に感動ある料理と感動あるサービスを提供する」こと。高齢化社会の到来とアルコール離れが進む外食産業での新たな展開への青写真が出来上がっているようだ。
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