函館・道南では、地元の資源やオリジナルな技術を活用したユニークな企業が数多く活躍しています。
当ホームページでは、それらの企業を取材し、広く全国に向けて発信しています。
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←営業部長 小島 満さん
松江エンジニアリングは、自動車産業が多数集積している愛知県で金型作りを長年続けている松江鉄工所から独立分社化した自動車部品用金型メーカーだ。 自動車産業の大規模工場の無いこの地に金型メーカーが進出したのには、ユニークないきさつがある。
創業80年余りになる松江鉄工所では、創業者の先代社長が道南の森町の出身だったこともあり、長年渡島地域から中卒・高卒の若者たちを多く採用してきた。採用された若者が増えるにつれ、どうにか地元で親元から通わせ、仕事をさせたいという思いから函館近郊への工場進出を決定した。 七飯町に建設された新工場は、昭和59年(1984年)に「松江エンジニアリング」として独立分社化して発足した。当初の社員は、全員が愛知の松江鉄工所で採用された道南出身者だったという。
「松江エンジニアリング(株)」の場所を地図で確認できます。
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創立 |
1984年6月 |
代表者 |
社長 犬塚 富雄 |
住所 |
(本社・七飯工場) 〒041-1133 亀田郡七飯町中島1-20
(苫小牧工場) 〒059-1362 苫小牧市字柏原6番268号
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TEL |
(0138)65-6430 |
FAX |
(0138)65-9662 |
E-mail |
sakai@matsdue.ecnet.jp |
従業員 |
21名(うち苫小牧工場6人) |
資本金 |
1,000万円 |
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松江エンジニアリングは、自動車部品の金型制作を専門に行っている。金型とは、アルミや樹脂などを流し込んで成型するための鉄製の型のことで、こうして成型された部品が自動車として組み立てられていくのだ。
金型の部品の受注は、2通りある。ひとつは「こういう部品を作りたい」という客先からのデータを基に設計して制作する場合で、もうひとつは従来使用されている金型と同じもの(予備品)を制作するケース。昔はどちらも平面の図面を基に実際の製造作業を行っていたが、現在は、CAD(コンピューターによる設計支援ツール)で立体的な図面を制作した上で製造を行っている。金型の制作は基本的にすべて金属を削る作業だ。現在は、技術の進歩により立体的な図面に書き込まれたデータを基にボタンひとつで自動的に削っていくことが可能。
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▲自動車用金型 パーツ
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同社が注文を受けて金型を納めるのは、ほとんどの場合「カンバン方式(製造ラインに必要とする部品を常に最小必要数の在庫とするように計画納品する)」を採っているため、生産計画をどう組むかは非常に重要だという。金型のパーツでも、損耗が激しい部分のパーツは、常に出荷できるようにしておかなければならないのだ。
同社が最優先させているのは、金型の精確さだ。金型は、一旦工場の生産ラインに組み込まれると次から次へとアルミや樹脂などが流し入れられ、瞬く間に何千何万もの部品が成型されていく。万が一、金型の精度が低いとネジ穴の位置が合わないなどの不具合が生じ、製品として組み上がらないなどの事態が生じる。こうなると同じ金型から成型された部品がすべて不良品となってしまうため、メーカーの工場では大損害を被ることになる。
こうした事態を避けるため同社では精度の高さを何よりも重要視しており、制作したすべての金型を3次元的な方法で実際に計測しているという。こうして絶対的な品質管理を徹底しているのだ。
大手企業からの受注を受けている同社だが、発注契約の更新時には多数の企業による見積もり合わせになるため、競争に容赦は無いとのこと。しかしながら「従業員が600人も700人もいる企業と競争し、値段や技術力の優位性が認められて任せてもらっている。」と小島 満営業部長は胸を張る。
適正コストでの正確納品と品質管理が評価されると、一定期間の契約は保証されるのだ。
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▲工場の中の様子
▲金型製作の工程
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同社は2009年、自動車関連産業が数多く立地する千歳市・苫小牧市に近い苫東工業団地に新工場を稼働させた。新工場は主にダイカスト金型の入る部品修理や、超精密タイプの金型の製造納品に特化するなど、七飯工場と生産品目を調整している。
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▲マシニングセンター
▲作業風景
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